ヨガを行う上で大切な100種類以上もあるポーズ(アーサナ)ですが、その基本となる代表的なアーサナのポイント、注意事項をまとめてみるシリーズの第2段。今回は猫のポーズ(マールジャーラ・アーサナ)です。猫の背伸びをした時のポーズに似ていることから、「猫のポーズ」と呼ばれています。英語では、Cat Pose(キャット・ポーズ)、Cat and Cow(キャット・アンド・カウ、あるいはキャット・カウ)と呼ばれており、これは背中を丸めた猫のようなポーズと、背中を反らして伸びる牛のようなポーズが組み合わさっていることに由来します。

「猫のポーズ」の効果
猫のポーズは背骨一つ一つをしっかり動かしていくので、背中や肩甲骨周りのストレッチ効果、腰回りの筋肉をほぐしてくれることで、猫背や腰痛、反り腰などが緩和されます。また背骨は脳からの神経の通り道であることから、精神的にもスッキリし、内臓機能の向上による便秘解消やさらに基礎代謝向上によるダイエット効果も見込めるでしょう。
「猫のポーズ」のやり方

- 手首は肩の真下、両膝は足の付け根の真下の四つん這いになる
- 鼻から大きく息を吸って、吐きながら視線はおへそを覗き込むように背中を丸める
- 息をゆっくり吸いながら背中を反らせていき、視線は正面を向く
- 呼吸に合わせて5〜8回繰り返す
「猫のポーズ」のポイント
- 手のひらは床にしっかりとつけて、中指・膝からつま先がマットと並行になるように
- 耳と肩の距離を遠ざけるように
- 呼吸が止まってしまったらやりすぎ!ゆっくりと呼吸を続け、伸びている箇所をしっかり意識する
「猫のポーズ」のバリェーション
伸び猫のポーズ
猫のポーズの派生系であり、肩周りや背中のストレッチに重点を置いています。凝り固まった筋肉やスジが一気に伸びる感覚があり、とても気持ちがいいのでぜひ試してみてください。

- 上の「猫のポーズ」やり方1の四つん這いからつま先を立てる
- 両手を前へスライドさせ、お尻を上に突き上げて胸を床につける
- アゴ(またはおでこ)が床につくまで伸ばし、ゆっくり呼吸を3回程度繰り返す
ねじり猫のポーズ

猫のポーズにひねりを加えたポーズです。肩こりの原因となる筋肉のストレッチ効果があります。また胸を大きく開くので深い呼吸が得られます。
- 上の「猫のポーズ」やり方1の四つん這いから両手を1歩前に置き、右手を左脇の下から真横にスライドさせ、上半身をひねっていきます。
- 右のこめかみ、右肩を床につけてさらに左手は頭の方に伸ばし、上半身にひねりを加えていきます。
- ゆっくりと5回ほど深呼吸(反対側も)
ヨガのレッスンではウォーミングアップとして多く取り入れられている「猫のポーズ」。比較的簡単にできる、気持ちの良いポーズだと思います。朝起きた時、夜寝る前のリラックスポーズとしてもおススメです。お気軽に試してみてください。